2026年 | プレスリリース?研究成果
脳が報酬の「強さ」を見分ける仕組みを解明 ― 神経細胞のアクセルとブレーキのフィードバックが報酬強度を調節する―
【本学研究者情报】
〇生命科学研究科 教授 谷本拓
【発表のポイント】
- ショウジョウバエ脳の报酬シグナルであるドーパミン神経が糖报酬の微妙な强弱を认识するメカニズムを解明しました。
- 2种类のドーパミン受容体が、弱めの报酬にはドーパミン放出を高め、强めの报酬に対しては过剰反応を抑えることを発见しました。
- 2种の受容体はドーパミン神経自身に作用するオートレセプター(注1)として働き、报酬信号を出力段阶で调节することを実証しました。
- 砂糖とアルコールの双方で同じ仕组みが働くことを示し、动物の価値判断や意思决定を支える基本原理である可能性を示しました
【概要】
私达の中にボーナスやお勤め品に敏感な人がいるように、动物も报酬があるかないかだけでなく、その强さの违いも见分けながら行动を选んでいます。しかし、脳が报酬の强弱をどのように计算し、比较しているのかは、これまで十分に分かっていませんでした。
东北大学大学院生命科学研究科の谷本拓教授らの研究グループは、ショウジョウバエの脳をモデルとして、报酬を伝えるドーパミン神経に存在する2种类のドーパミン受容体(顿辞辫1搁1と顿辞辫2搁)が、报酬の强さに応じて逆向きに働くことを明らかにしました。顿辞辫1搁1は低浓度の砂糖に対する神経応答を高めて弱い报酬への働きを引き上げる一方、顿辞辫2搁は高浓度の砂糖に対する応答を抑えて过剰な応答を防ぎ、报酬强度の幅を広げることが分かりました。さらに、これらの受容体はドーパミン神経自身が放出したドーパミンを受け取るオートレセプターとして働き、报酬信号の出力をシナプス前で调节していることも明らかになりました。また、この仕组みは砂糖だけでなくアルコール报酬にも共通して働きます。
本研究は、脳が报酬强度を読み分ける际に、同じ细胞の中でアクセルとブレーキに相当する调节を使い分けていることを示す成果です。动物が期待される価値を比较し、より适切な选択を行う仕组みの理解につながることが期待されます。
本研究成果は2026年5月4日に生物学分野の専門誌Current Biologyに掲載されました。
図1. 脳が報酬の強さを見分ける仕組み
ショウジョウバエの报酬神経では、顿辞辫1搁1が弱い报酬への感度を高め、顿辞辫2搁が强い报酬への过剰な応答を抑える。2つの受容体の働き分けによって、脳は报酬の强さを読み分けていると考えられる。
【用语解説】
注1. オートレセプター:神経細胞が自ら放出した神経伝達物質を、自分自身で受け取って活動を調節する受容体。
【论文情报】
タイトル:Presynaptic computation of reward intensities through the dual autoreceptor system
着者:西塔心路、平松骏、渡辺碧、呉宏扬、市之瀬敏晴、山方恒宏、谷本拓
*责任着者:东北大学大学院生命科学研究科、教授、谷本拓
掲載誌:Current Biology
顿翱滨:
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院生命科学研究科
教授 谷本拓
TEL: 022-217-6223
Email: hiromut*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
东北大学大学院生命科学研究科広報室
高桥さやか
TEL: 022-217-6193
Email: lifsci-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)