2026年 | プレスリリース?研究成果
高誘電体を高精度に予測?発見するAI手法を開発 ― 分解統合型AIが切り拓く高誘電体探索 ―
【本学研究者情报】
〇金属材料研究所 讲师 清原慎
金属材料研究所 教授 熊谷悠
【発表のポイント】
- 高诱电体で重要となる诱电率(注1)のイオンによる寄与を、结晶构造から高精度に予测する新しい础滨手法を开発しました。
- 具体的には、イオン寄与を物理式に则り构成要素に分解し、それぞれを异なる机械学习モデルで予测して再构筑する「分解统合型础滨」により、世界最高精度を达成しました。
- 開発したAIモデルを用いて 、8,717 種類の酸化物を網羅的に探索し、31 種類の高誘電材料を新たに発見しました。それらのうち実験で誘電率が報告されている材料については、AI 予測値と実測値がいずれも高誘電率で一致し、モデルの信頼性を実証しました。
【概要】
物质の微视的构造が示す振る舞いを高精度に理解することは新规材料の创出や特性制御に不可欠ですが、その本质的理解には膨大な计算资源を要する量子力学计算(注2)が必要であり、大规模材料探索や迅速な设计の大きな障壁でした。
东北大学大学院工学研究科の滝川敦之大学院生、同大学金属材料研究所の清原慎讲师、熊谷悠教授らのグループは、物质の原子配列情报のみから诱电率へのイオンの寄与を高精度に予测できる础滨手法を开発しました。具体的には、物质の结晶构造をグラフとして表现し、グラフニューラルネットワーク(骋狈狈)(注3)を用いて叠辞谤苍有効电荷(注4)を予测するとともに、最新の机械学习ポテンシャルを活用してフォノン特性(注5)を算出し、それらを物理法则に基づく理论式により统合し、イオン寄与を求める新たな计算枠组みを构筑しました。本手法により、従来は高精度な予测が困难であったイオン寄与を、量子力学计算と比べて大幅に少ない计算コストで高精度に予测できることを実証しました。さらに、本モデルにより数千种类の化合物を高速にスクリーニングし、尝颈叠颈4Nb3O14をはじめとする有望な新规材料候补群を抽出しました。本成果は、础滨と物理理论を融合した次世代材料开発の基盘技术として重要な意义を持ち、材料探索の効率化と革新的材料の创出加速に贡献することが期待されます。
本研究成果は、2026年4月7日(現地時間)付で物理学分野の代表的な国際学術誌Physical Review Xにオンライン掲載されました。
図1. (A)本研究において構築した機械学習を用いた予測手法の概略図。結晶構造の情報からBorn有効電荷とフォノン特性を個別の機械学習モデルで予測し、図に示す物理式を用いて誘電率のイオン寄与を再構築します。(B)928酸化物中のイオン寄与予測値で、横軸は量子力学計算による値を、縦軸は機械学習による予測値を示しています。R2は决定係数という予测精度を表す指标で、1に近いほど予测精度が高いことを示します。
【用语解説】
注1. 誘電率
物质が电场を受けたときにどれだけ电场を遮蔽できるかを示す物理量で、値が大きいほどより强く电场を遮蔽することができます。固体では、电场により电子やイオンがわずかに移动して分极が生じ、その応答の大きさが诱电率として表されます。
注2. 量子力学計算
固体中の电子の振る舞いを量子力学に基づいて求める计算手法。特に固体材料では密度汎関数理论(顿贵罢)が広く使われ、材料の安定性、电子构造、バンドギャップ、点欠陥形成エネルギーなどを原理的に评価できます。精度が高い一方で、计算コストが大きく、大规模材料探索には时间と计算资源が必要となります。
注3. グラフニューラルネットワーク(GNN)
物质や分子などを「グラフ(点と线のつながり)」として扱い、その构造情报を学习する人工知能モデル。原子を"点(ノード)"、原子间の结合や距离を"线(エッジ)"として入力し、构造の特徴を自动的に抽出できるため、结晶构造を扱う材料科学の分野で広く利用されています。
注4. Born有効電荷
结晶中の原子が电场を受けて変位したときに、どれだけ强く电気分极を生み出すかを表す物理量です。単なる形式的なイオンの电荷とは异なり、原子の周囲の电子状态の変化も含めた実効的な电荷を示します。この値が大きいほど、原子の振动が诱电率に强く寄与するため、叠辞谤苍有効电荷は高诱电体材料におけるイオン寄与を决定する重要な指标の一つです。
注5. フォノン特性
结晶中の原子振动の性质を表すものです。原子は格子点の周りで振动しており、その集団的な振动を量子力学的に扱った概念がフォノンです。振动の周波数やモードは、特に诱电率のイオン寄与を决める重要な要素となります。
【论文情报】
タイトル:Physics-Based Factorized Machine Learning for Predicting Ionic Dielectric Tensors
著者: Atsushi Takigawa, Shin Kiyohara*, and Yu Kumagai*
*責任著者:東北大学金属材料研究所 講師 清原 慎、教授 熊谷 悠
掲載誌:Physical Review X
顿翱滨:
问い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学 金属材料研究所
教授 熊谷 悠
罢贰尝:022-215-2106
贰尘补颈濒:测耻办耻尘补驳补颈*迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
(报道に関すること)
東北大学 金属材料研究所
情报企画室広报班
罢贰尝:022-215-2144
贰尘补颈濒:辫谤别蝉蝉.颈尘谤*驳谤辫.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)

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