2026年 | プレスリリース?研究成果
世界初、カリブ海型シガトキシン C-CTX1の全合成に成功 ―C3位異性体の毒性発見で中毒予防研究に大きく前進―
【本学研究者情报】
〇大学院生命科学研究科 教授 佐々木诚
【発表のポイント】
- 世界最大规模の急性自然毒食中毒、シガテラ中毒の主要原因毒であるカリブ海型シガトキシン(颁-颁罢齿)の世界初となる化学合成に成功しました。
- 颁-颁罢齿1の3位异性体の化学合成にも成功し、その3位异性体が颁-颁罢齿1よりも3倍ほど毒性が强いことも见出しました。
- シガテラ中毒予防のための微量検出法开発に必要な抗体作成を可能にし、さらに标準试料の提供を実现した重要な研究成果です。
【概要】
シガテラ中毒は、热帯?亜热帯海域の鱼类の摂食により発生する世界最大规模の急性自然毒食中毒であり、年间2~6万人の中毒患者の発生が推定されています。その原因毒であるシガトキシン(颁罢齿)类(注1)は、涡鞭毛藻により产生され、食物连锁を通じて鱼类に蓄积される复雑な巨大ポリ环状エーテル天然物(注2)です。近年、カリブ海型シガトキシン(颁-颁罢齿)による中毒がヨーロッパでも継続的に発生しています。そのため、その予防対策は世界的に急务の课题となっています。
东北大学大学院生命科学研究科の佐々木诚教授らのグループは、迁移金属触媒を用いた环化反応やカップリング反応を駆使した収束的(注3)な合成戦略により世界で初めて颁-颁罢齿1の全合成(注4)に成功しました。さらに、颁-颁罢齿1の3位异性体の化学合成にも成功し、その3位异性体が颁-颁罢齿1よりも3倍ほど毒性が强いという惊くべき新発见も见出しました。本成果はシガテラ中毒予防のための纯粋な标準试料の供给を初めて実现した重要な成果です。
本成果はアメリカ化学会誌The Journal of American Chemical Societyに3月9日付で掲載されました。
図1. カリブ海型シガトキシンC-CTX-1 と3位異性体の化学構造
【用语解説】
注1. シガトキシン類:シガテラ食中毒の主要原因毒であり、単細胞藻類の一種である渦鞭毛藻が生産し、食物連鎖を介して多様な魚類に蓄積される。電位依存性ナトリウムイオンチャネルに結合し、これを活性化することにより、強力な神経毒性を発現する。
注2. ポリ環状エーテル天然物:多数のエーテル環が梯子状に連なった特異な構造を有する海洋天然物である。その多くが巨大な化学構造と強力な生物活性を有している。
注3. 収束的: 合成経路を設計する方法には、1つの出発原料から直線的に経路をたどって目的物を得る「直線型合成」(linear synthesis;リニア合成)と、複数の出発原料から複数の中間体をそれぞれ合成し、適当な段階でこれら中間体を結合させて目的物を得る「収束型合成」(convergent synthesis;コンバージェント合成または並列型合成)がある。複雑な構造を持つ巨大分子を合成する場合には、総収率などの点で収束型合成が圧倒的に有利である。
【论文情报】
タイトル:Convergent Total Synthesis of Caribbean Ciguatoxin C-CTX1 and Its C3-Epimer
著者: Makoto Sasaki,* Atsushi Umehara, Kohtaro Sugahara, Masayuki Satake, and Takeshi Tsumuraya
*责任着者:东北大学大学院生命科学研究科 教授 佐々木诚
掲載誌:The Journal of American Chemical Society
顿翱滨:
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院生命科学研究科
担当 佐々木 诚 (ささき まこと)
TEL: 022-217-6212
Email: masasaki*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学大学院生命科学研究科広報室
担当 高橋 さやか (たかはし さやか)
TEL: 022-217-6193
Email: lifsci-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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