2025年 | プレスリリース?研究成果
電子機器内の熱流を自在に制御できるメカニズムを発見 -次世代デバイスの性能向上と省エネ化に期待 -
【本学研究者情报】
〇大学院工学研究科 応用物理学専攻
教授 小野 円佳
【発表のポイント】
- 絶縁膜の热の流れを自在に制御できるメカニズムを発见しました。
- 膜构造や振动特性が基板によって変化し、热の伝わり方が剧的に変化することを実証しました。
- 次世代の半导体デバイスや电子机器の放热?省エネ技术に革新をもたらすと期待されます。
【概要】
电子机器に组み込まれた半导体デバイスの中で、电子や磁気(スピン)は设计した回路に沿って移动させることができます。しかし発生してしまう热を思った方向に流して逃がすことは困难です。电子机器の性能を高めるには、半导体デバイスの発热を适切にコントロールすることが不可欠です。
东北大学大学院工学研究科の小野円佳教授ら、北海道大学电子科学研究所、同大大学院工学研究院、高辉度光科学研究センターからなる共同研究チームは、絶縁膜であるアモルファスシリカ(厂颈翱2)(注1)薄膜の热の流れを自在に制御できるメカニズムを解明しました。具体的には、厂颈翱2薄膜が下地となる基板と相互作用することで、膜内部の构造や振动特性が変化し、热の伝わり方をコントロールできることを発见しました。厂颈翱2の中には、厂颈-翱结合がつながってできるリング状の构造があります。このリングのサイズや振动のしやすさが基板の种类によって変わり、それにより热の流れが大きく変化することを実験的に証明しました。
本成果は次世代の电子机器の高性能化や省エネ技术につながる画期的な発见です。本技术を活用すればより効率的な放热设计が可能になり、半导体デバイスの性能向上に贡献できます。
本研究成果は、4月14日16時(日本時間)に米国化学会科学誌Nano Lettersに掲載されました。
図1. (上)バルク(塊状の材料)のシリカガラスのX線全散乱プロファイル。透過配置のX線全散乱法と反射配置の微小角入射X線全散乱法のいずれを用いても波数1.51 ?-1の位置にハローピークが観测された。このピークは厂颈-翱结合がつながってできるリング状の构造のサイズに相当する。(下)シリカ膜を厂颈や骋补础蝉基板上に成膜した时のアモルファスシリカの微小角入射齿线全散乱プロファイル(反射配置)で测定したもの。図中の数値はシリカ膜の厚みを示す。Si基板上に成膜した320 nm(プラズマCVDで成膜)のシリカ膜のピークはバルクと大きく変わらないが、50 nm(ALDで成膜)やGaAs基板上のシリカ膜(ALDで20 nmを成膜)のハローピークは高波数側にシフトした。Si基板のみのX線散乱プロファイルは比較のために載せている。
【用语解説】
注1. アモルファスシリカ薄膜(SiO2)
ケイ素(厂颈)と酸素(翱)からなる二酸化ケイ素の非晶质(アモルファス)构造を持つ薄膜を指します。结晶构造を持たないため、原子配列に长距离の规则性はなく、ガラス状の构造を示します。电気を通しにくく、絶縁破壊电圧が高いことから、シリコン基板上の絶縁层として半导体デバイスに広く用いられています。
【论文情报】
タイトル:Controlling thermal conductivity of amorphous SiOx films through structural engineering utilizing the single crystal substrate surfaces
著者:Katelyn A. Kirchner, Sohei Ogasawara, Melbert Jeem, Hiromichi Ohta, Akihiro Suzuki, Hiroo Tajiri, Tomoyuki Koganezawa, Loku Singgappulige Rosantha Kumara, Junji Nishii, John C. Mauro, Yasutaka Matsuo & Madoka Ono*
*責任著者:東北大学大学院工学研究科 応用物理学専攻 教授 小野 円佳
掲載誌:Nano Letters
顿翱滨:
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院工学研究科 教授 小野円佳
TEL: 022-795-7952 Email: madoka.ono.d7*tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)
(报道に関すること)
東北大学大学院工学研究科 情報広報室 担当 沼澤みどり
TEL: 022-795-5898 Email: eng-pr*grp.tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)

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