2024年 | プレスリリース?研究成果
分子の「指紋」捜査によって新規非標準 DNA 結合タンパク質を同定 ―タンパク质が DNA に触れた履歴を残す新技術―
【本学研究者情报】
〇学际科学フロンティア研究所 准教授 佐藤伸一
【発表のポイント】
- タンパク质がDNAに触れた履歴を指纹のように残す技术を开発し、その履歴をもつタンパク质を捕捉して分析することが可能に
- これにより、核小体タンパク质ヌクレオリンが特殊なDNA高次构造に结合し、构造を缓めることを発见
- 同様の手法による、疾患関连核酸等への応用と新规因子を标的とした创薬研究への展开に期待
【概要】
大阪大学大学院基础工学研究科の山元淳平准教授、大学院生の伴勇辉さん(博士后期课程3年)、东北大学学际科学フロンティア研究所の佐藤伸一准教授らの研究グループは、核小体构成タンパク质として知られているヌクレオリンが非标準DNA※1构造の一つであるシトシン四重锁(i-motif)に结合し、その构造を缓めることを世界で初めて明らかにしました。
今回、山元准教授らの研究グループは、タンパク质がDNAに触れた履歴をタンパク质上に残し、その履歴をもつタンパク质を选択的に浓缩した后に质量分析に供する指纹标的浓缩法※2を开発しました。この方法によって非标準i-motif构造に结合するタンパク质をヒト细胞中に存在するタンパク质群から网罗的に探索し、候补タンパク质の性质解析を行なったところ、细胞中の核小体※3に存在するヌクレオリンと呼ばれるタンパク质がi-motif构造に结合し、その构造を缓めることを解明しました。これにより、非标準DNA构造が生体プロセスを调节する分子机构の解明が期待されます。
本研究成果は、科学誌「Nucleic Acids Research」に、2024年11月19日(火)(日本时间)に公开されました。
図 ヌクレオリン-顿狈础复合体のモデル図
【用语解説】
※1 非标準顿狈础
従来DNAは塩基対形成に基づく二重らせん構造を形成しますが、二重らせん構造以外の高次構造を形成することがあり、これを非標準DNAと言います。よく見られる非標準DNAの例として、グアニンおよびシトシンが豊富なDNA配列でそれぞれ形成されるグアニン四重鎖(G-quadruplex, G4)やシトシン四重鎖(intercalated motif, i-motif)が挙げられます。これら非標準DNAはテロメア領域やタンパク質をコードする遺伝子のプロモーター領域など、ゲノムの重要な領域に多く見られ、細胞内プロセスへの関与が注目されています。
※2 指紋標的濃縮法
目的のDNA配列に、反応性の高いリンカーを介して炭素-炭素三重結合(アルキン)を有する部位を導入した化学修飾DNAを調製し、これをタンパク質の化学修飾に用います。化学修飾DNAに対してタンパク质が結合もしくは近接すると、タンパク質中のアミノ酸側鎖がDNA上の反応性リンカーと反応し、一定の割合でアルキンがタンパク質側へ移動します。つまり、タンパク質上のアルキンの存在はDNAに近付いたという"指紋"となります。この指紋の存在を目印として追加の化学反応を行い、磁気ビーズを用いて選択的に濃縮して質量分析測定に供することで、特定のDNAに結合?近接したタンパク質群を網羅的に同定します。
※3 核小体
细胞の核内に存在する球状の构造体であり、タンパク质合成装置であるリボソームの生合成が主に行われています。中にはリボソーム顿狈础が格纳されており、これが活発に転写され、リボソーム生合成に必要なリボソーム搁狈础が供给されます。これらを通じて、细胞の成长やタンパク质の合成に重要な役割を果たしています。
【论文情报】
タイトル:"Profiling of i-motif binding proteins reveals functional roles of nucleolin in regulation of high-order DNA structures"
着者名:Yuki Ban, Yuka Ando, Yuma Terai, Risa Matsumura, Keita Nakane, Shigenori Iwai, Shinichi Sato and Junpei Yamamoto
顿翱滨:
问い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学 学際科学フロンティア研究所
准教授 佐藤伸一 (さとう しんいち)
TEL: 022-795-5262
Email: shinichi.sato.e3*tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)
(报道に関すること)
東北大学 学際科学フロンティア研究所 企画部
特任准教授 藤原 英明 (ふじわら ひであき)
Email: hideaki*fris.tohoku.ac.jp

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