2024年 | プレスリリース?研究成果
起きているマーモセットが匂いをかいだときの脳の活動をMRIで観察できる装置の開発 ~疾患モデルマーモセットの早期の症状の発見に期待~
【本学研究者情报】
〇加齢医学研究所 教授 山家智之
〇流体科学研究所 准教授 冈岛淳之介
【発表のポイント】
- 装置は非磁性のため、MRI に影響なく、MRI の外から匂いをかがせるタイミングをコントロール可能。
- マーモセットへの麻酔薬の投薬や実験処置をすることなく実験を実施可能。
- 嗅覚障害はアルツハイマー病やパーキンソン病などと関连するため、开発した装置はこれらの疾患モデルマーモセットの研究に役立つ。
【概要】
公益财団法人実中研マーモセット医学生物学研究部の圦本晃海主任、関布美子主任、佐々木えりか部长、旭川医科大学の井上雄介准教授、东北大学の冈岛淳之介准教授、公立小松大学の山田昭博准教授らの研究グループは、コモンマーモセット(以下マーモセット)が匂いを嗅いだときの脳の活动をMRI*1で観察するための装置を开発しました。
アルツハイマー病やパーキンソン病などの病気では认知机能が低下する前から嗅覚が伤害されることが知られています。そのため、嗅覚机能の评価はこれらの病気の初期のバイオマーカー*2になると考えられています。これらの疾患のモデル动物としても霊长类の実験动物であるマーモセットは利用されています。マーモセットは体が小さいため、高磁场のMRI装置を用いて高解像度で脳を调査することができるメリットがある一方で、MRI装置の内部は狭く、MRI装置内で様々な実験を行う事は困难でした。また、嗅覚は同じ匂いを嗅ぎ続けると匂いを感じなくなる「嗅覚适応」が起こります。そのため、匂い刺激の提示は短时间に限定して行う必要がありましたが、狭いMRI装置の中では短时间で明瞭な匂い刺激をすることが难しく、嗅覚刺激时の脳の活动はあまり研究されていませんでした。
研究グループの开発した匂い提示システムは、嗅覚刺激物质の提示用と吸引用の2本のチューブと提示チューブ内のバルーンバルブから构成されます。提示用チューブの出口の直前にバルーンバルブを设置し、MRIの外からバルーンの动きを制御可能にしました。これにより、30秒间の刺激を5分间隔で5回繰り返すなど、自由で强い匂いの刺激が可能になりました。嗅覚刺激システムは模拟システム(図1)およびマーモセットの机能的MRI実験(fMRI)*3で検証され、匂いがMRI内部に滞留していないことが示されました。さらに、fMRIの信号解析の结果、嗅覚に関连する8つの领域で、嗅覚刺激后30秒以内に信号値が増加することが示されました(図2)。これらの领域にはアルツハイマー病やパーキンソン病に関连する领域が含まれていたため、今回开発した嗅覚刺激fMRIシステムと、様々な疾患モデル动物を持つマーモセットの特性を组み合わせることで、霊长类における嗅覚机能障害と认知症の関係を明らかにすることができると期待します。
本研究成果は、2024年8月1日公开のScientific reports誌にオンライン掲载されました。
図1 惭搁滨内で嗅覚刺激を行ったときの匂い源の流れを模拟环境によって可视化した结果
(左)吸引用のチューブを使用した例、惭搁滨内部にニオイの対流がおきなかった。(右)吸引用のチューブを使用しなかった例、惭搁滨内部にニオイの滞留がおきてしまう。
【用语解説】
*1MRI...Magnetic Resonance Imaging、磁気共鳴画像によって生物を傷つけることなく生体内部の情報を観察することが可能にする手法。磁力の高いものほど解像度が高く、今回の実験では7テスラのMRI装置を使用した(ヒト医療用は1.5-3テスラ)。反面、磁力のために、金属や電子機器をMRI内部で使用することは難しい。
*2バイオマーカー...病気の诊断基準となったり、治疗の効果を判定したりするための検査项目や生体内の物质を指す。
*3机能的惭搁滨...惭搁滨を利用して、脳の血液の动きを视覚化する手法の一つ。刺激に対する反応を脳の特定の领域への血液の増减で判断するため、脳机能を间接的に観察することができる。他の脳机能検査手法と比较して、非侵袭的であり、脳の全体の活动を捉えることが可能である。
问い合わせ先
东北大学流体科学研究所
広报戦略室
罢贰尝:022-217-5873
贰尘补颈濒:颈蹿蝉-办辞丑辞*驳谤辫.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)(*を蔼に置き换えてください)

![]()
东北大学は持続可能な开発目标(厂顿骋蝉)を支援しています