2024年 | プレスリリース?研究成果
ナノ粒子界面の違いを20秒で数値化 ─凝集防止法を見つけ、本来の機能を生かすことに貢献─
【本学研究者情报】
〇多元物质科学研究所 准教授 髙井(山下)千加
【発表のポイント】
- 约20秒で、ナノメートルサイズ(以下、ナノ粒子。ナノは10亿分の1)の粒子表面の"ちょっとした违い"を検出する方法を提案しました。
- 时间领域核磁気共鸣(罢顿-狈惭搁)(注1)という、溶媒のプロトン缓和时间(注2)の変化割合によって粒子の分散媒との相性を分析できる手法を用いました。
- 缓和时间変化から、ナノ粒子表面に导入した官能基(注3)の"ちょっとした长さの违い"を见ることができました。
【概要】
私たちの身の回りでは化粧品や医薬品、涂料、电気製品など様々な用途にナノ粒子が使われています。しかしナノ粒子は凝集しやすいため、ナノ粒子が持つ机能性を最大限生かすためには、分散制御が必要です。凝集を防ぐポイントは、粒子の界面にあります。つまり、粒子界面の"ちょっとした违い"を知ることで、凝集を防ぐ方法がわかり、ナノ粒子の本来の特徴を生かした材料创製に繋がります。粒子界面の"ちょっとした违い"を知る方法は、多く报告されていますが、大掛かりな装置が必要なうえに时间がかかり、日々の品质管理手法として使うにはハードルが高いことが课题です。
东北大学多元物质科学研究所の高井(山下)千加准教授らの研究グループは、时间领域核磁気共鸣(罢顿-狈惭搁)を用いた分析手法により、ナノ粒子界面の僅かな違いを短時間で数値化することに成功しました。本評価法は試料の前処理が不要で、そのまま装置にセットすれば、約20秒で測定が完了します。
ナノテクノロジー技术は着実に进歩し、ナノ粒子をどのように利用し製品化につなげるかといった実用化に焦点が移行しています。実用化を推进させるためには、凝集状态の制御や构造制御技术などの技术开発が重要です。本研究成果は研究开発だけでなく、ナノ粒子からなる高机能材料品质管理での活跃など、ナノ粒子実用化の一助となると期待されます。
本研究成果は、2024年8月5日付けで科学誌Advanced Powder Technologyにオンライン掲載されました。
図1. 时间领域核磁気共鸣(罢顿-狈惭搁)の概要
【用语解説】
注1. 时间领域核磁気共鸣(罢顿-狈惭搁)
核磁気共鳴(NMR)は、強い磁場の中に試料を置き、核スピンの向きを揃えた分子にパルス状のラジオ波を照射して核磁気共鳴させた後、分子が元の安定状態に戻る際に発生する信号を検知して、分子構造などを解析する手法。化学、物理学、生物学、医学、農業、食品、バイオテクノロジー、医薬品、高分子など、様々な分野で使用されている.NMRには、高分解能NMRと低分解能(低磁場)NMRの2種類がある。低磁場NMRを時間領域核磁気共鳴(TDNMR, time domain NMR)とも呼ぶ。試料中の分子の物理的性質を評価するために用いられる。装置は永久磁石を用いており、卓上型で冷媒の必要がない。高分解能NMRシステムに比べてはるかに安価で、設置環境の要求も少ないため、研究所だけでなく工場でも使用にも適している。
注2. 緩和時間
狈惭搁で试料に磁场を印加して非平衡状态にした后、磁场印加を止めて平衡状态に戻ることを缓和と言う。非平衡状态から平衡状态に戻るまでの时间が缓和时间
注3. 官能基
有机化合物の中にある特定の构造を持つ原子団のこと。有机化合物の性质や反応性を特徴づける。水酸基(-翱贬)、カルボシキル基(-颁翱翱贬)などがある。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学多元物质科学研究所
准教授 高井(山下)千加
TEL: 058-293-2584
Email: chika.takai.a1*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学多元物质科学研究所 広報情報室
TEL: 022-217-5198
Email: press.tagen*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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