2024年 | プレスリリース?研究成果
筋骨格ロボットの筋肉冗長性を十分に活用する制御手法を開発 ─過酷な環境でも自律的に動作するロボットの実現に期待─
【本学研究者情报】
〇大学院工学研究科 ロボティクス専攻
教授 林部充宏
【発表のポイント】
- 筋骨格ロボット(注1)の筋肉であるアクチュエータの冗长性を活用するために、関节が外力に対して元に戻ろうとする刚性の调节やアクチュエータの故障への适応を自律的に実现する制御手法を开発しました。
- ニューラルネットワーク(注2)が、ロボットの逆静力学モデル(注3)(目标の姿势に対する筋肉アクチュエータ活动度の関係性)を学习し、制御精度を维持します。
- アクチュエータの故障や地面との接触といった状态変化に対して、ネットワーク再学习などの介入无しで自律的な适応が可能となるため、不确実な环境下での筋骨格ロボット応用の促进が期待されます。
【概要】
动物の动作は复数の筋肉が协力して作用することで実现されており、运动学などの分野ではこれを冗长性と言います。一部の筋肉が损伤した场合でも他の筋肉がその机能を补い、目的の动作が実现できることがありますが、これには冗长性が一役买っています。こういった动物の生体构造から着想を得た、冗长な筋肉(アクチュエータ)构成を持つ筋骨格ロボットは、可変関节刚性や筋肉の故障に対する强靭性といった利点を持ちます。一方、その复雑な构造は制御を困难なものとし、制御解が无数にあり得るため、既存手法では筋肉が破损した场合に手动の再适応学习が必要であるなど、ロボットの冗长性の利点を十分に活用できていませんでした。
東北大学大学院工学研究科の杉山拓大学院生と林部充宏教授は、英国ケンブリッジ大学のElijah Almanzor大学院生、Arsen Abdulali博士、Fumiya Iida教授らと共同で、冗長性の利点を最大限活用するためのモデルフリーの逆静力学コントローラを提案しました。筋骨格脚ロボットシミュレーションを用いた実験で、提案手法はロボットの重量変化や筋肉の故障、地面との接触などに対して再学習などの介入を一切せず自律的に適応し、妥当な制御精度を維持することに成功しました。
本研究成果は、科学誌Bioinspiration & Biomimeticsに2024年6月10日付けで掲載されました。
図1. シミュレーション実験に利用した筋骨格脚ロボット (軌道追従リーチング(左)とスクワット運動(右)での制御精度検証)
【用语解説】
注1. 筋骨格ロボット:動物の筋骨格系に着想を得た、硬い骨格と柔らかい筋肉(アクチュエータ)で構成されるロボット。
注2. ニューラルネットワーク:人間の脳内の神経細胞である「ニューロン」を語源とし、脳の神経回路の構造を数学的に表現した手法である。「入力を線形変換する処理単位」がネットワーク状に結合した数理モデルであり、人工知能(AI)の問題を解くために用いられる。
注3. 逆静力学モデル:目標のロボットの姿勢や手先の力を生成するのに必要となる筋肉アクチュエータ活動度を数式で表したもの。
问い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学大学院工学研究科 ロボティクス専攻
教授 林部 充宏
TEL: 022-795-6970
E-mail: hayashibe@tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)
(报道に関すること)
東北大学大学院工学研究科情報広報室 担当 沼澤 みどり
TEL: 022-795-5898
E-mail: eng-pr@grp.tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)

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