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同位体モデルと精密観測によりメタンの「足あと」を辿ることが可能に ?メタンの放出量削減には農業およびごみ埋立における対策も重要?

【本学研究者情报】

大学院理学研究科地球物理学専攻
大気海洋変动観测研究センター 教授
教授 森本 真司(もりもと しんじ)

【発表のポイント】

  • メタン放出の削减は短期的な温暖化の缓和に向けて非常に重要であり、近年活発化しつつあるメタン放出量の削减に向けた取组に资することを目的に本研究では部门别メタン放出量推定の精緻化に取り组んだ。
  • メタン(CH4)の放出源はそれぞれ特徴的な同位体比を持つことから、メタン浓度に加えてメタン同位体比を大気化学输送モデル(1)に新たに导入し、过去30年间の大気中のメタン浓度の変动の要因となった主要な放出部门の特定を行った。
  • 化石燃料由来のメタン漏出は1990年代から2000年代初头にかけて减少したものの、その后は顕着な変动がなかったと推定された。これは、石油および天然ガス、シェールガス採掘に伴う漏出の増加を指摘する既存の推定结果とは大きく异なる。
  • 1990年代から2010年代にかけて微生物起源のメタン放出が顕着に増加した。とりわけ、廃弃物埋立および农业?畜产业の寄与が75%を占めることがわかった。

【概要】

 国立研究开発法人海洋研究开発机构(理事长 大和 裕幸、以下「JAMSTEC」という。)北極環境変動総合研究センターのナヴィーン?チャンドラ ポストドクトラル研究員および地球表層システム研究センターのプラビール?パトラ上席研究員は、東北大学、気象庁気象研究所、国際応用システム分析研究所、国立環境研究所、国立極地研究所、コロラド大学、ユトレヒト大学の研究者と共同で、大気中メタン濃度の長期および短期的な変化に対して化石燃料および微生物起源のメタン放出がそれぞれどのように影響したかについて、放出インベントリ(※2)や高精度のメタン浓度および安定炭素同位体比の大気観测データと全球大気化学输送モデルとを组み合わせて解析する手法を新たに开発しました。

 本手法を用いて、过去30年间にわたる大気中のメタン浓度と安定炭素同位体比の変化を解析した结果、特に1990年代から2000年代初头に化石燃料起源のメタン放出が顕着に减少し、その后はほぼ一定であったことが明らかになりました。さらに1990年代から2010年代にかけて、微生物起源のメタン放出が顕着に増加しており、その大部分は廃弃物埋立と畜产によるものであることがわかりました。また、湿地からのメタン放出は年々の変动には大きく寄与していますが、全放出量の増加に占める割合は比较的小さいこともわかりました。

 この结果は、1990年代から2010年代にかけて石油?天然ガス関连でのメタン放出量が増加した、あるいは、米国でのシェールガス採掘に伴うメタン放出量の大きな増加があったとする従来の报告とは异なるものです。これまでのメタン放出量の総量および时间変化をより正确に把握するためには、化石燃料インベントリの排出係数や统计情报をさらに精査していく必要があると考えられます。またこれらの研究成果によって、过去の放出トレンドがより良く理解され、将来におけるより効果的な温暖化の缓和策立案に资する情报が提供されることで、国际的なメタン放出量削减の目标达成を支援できると期待されます。

 本成果は「Communications Earth & Environment」誌に417日付け(日本时间)で公开されました。なお、本研究は文部科学省の「北极域研究加速プロジェクト(ArCS-)」(JPMXD1420318865)の支援を受けて実施されたものです。

図 1. 本研究の概念図。
安定炭素同位体比は、分子中の炭素同位体の存在量について标準试料の値との差异を相対的に表したもので、δ13C(デルタ13シー)と表されます。メタン放出源は、それぞれ特徴的な安定炭素同位体比を持っているため、観测された大気中浓度と同位体比、および大気中での化学反応における同位体比の変化量と放出量のバランスをとることにより、メタンの総量と各放出源の寄与を推定することが可能になります。

【用语解説】
※1. 大気化学輸送モデル:
大気中の化学反応过程や风などによる输送过程を考虑し、大気中の様々な物质の分布とその时间変化を、大型计算机を用いて计算する数値モデル。过去の物质分布の変动要因を説明するためだけでなく、さまざまな化学物质の放出规制が将来の大気环境およびその気候に及ぼす影响を评価するためなどにも利用される。

※2. インベントリ:
一定期间内に特定の物质がどの排出源?吸収源からどの程度排出もしくは吸収されたかを示す一覧表のこと。温室効果ガスについて世界全体や各国における排出量を把握するために作成されている。

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问い合わせ先

(研究に関すること)
东北大学大学院理学研究科
附属大気海洋変动観测研究センター
教授 森本 真司(もりもと しんじ)
电话:022-795-5780
贰尘补颈濒:mon*tohoku.ac.jp(*を蔼に置き换えてください)

(报道に関すること)
东北大学大学院理学研究科
広报?アウトリーチ支援室
电话:022?795?6708
贰尘补颈濒:sci-pr*mail.sci.tohoku.ac.jp(*を蔼に置き换えてください)

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