2024年 | プレスリリース?研究成果
超高密度天体を支える相対論的クォーク物質 双対模型によるクォーク?ハドロン?クロスオーバーの記述
【本学研究者情报】
〇东北大学大学院理学研究科物理学専攻
准教授 古城 彻(こじょう とおる)
【発表のポイント】
- 宇宙最高の物质密度を夸る天体として中性子星がありますが、近年の観测によれば中性子星内部にクォーク(注1)物质が存在すると予想されています
- 近年の中性子星観测で示唆される「圧缩に伴う物质の激しい硬化」(注2)をクォークに対するパウリ原理(注3)、相対论的な运动エネルギーという基本的な2つの原理に基づき説明しました。
- 双対模型はこれまでのハドロンに関する物理学と中性子星内部の高密度物质に関する知见をつなぐ记述であり、様々な学际的展开が期待されます。
【概要】
多数の原子核を含む系を圧缩していくと、多数の阳子?中性子を含む核物质になり、さらに圧缩すれば最终的にクォーク物质ができると予想されています。これらの超高密度物质は地上の実験室では実现不可能ですが、宇宙には中性子星という、わずか半径10办尘の星に地球の30万倍の质量が詰まっている超高密度天体が存在します。
近年剧的に进展した中性子星観测によれば、従来の予想に反して、核物质からクォーク物质へと変化するにつれ物质が急激に『硬く』なっているようです。この谜を解くべく本研究では核物质からクォーク物质まで统一的に记述する理论を构筑し、物质の急激な硬化の机构を説明しました。键となるのは、パウリの排他律という量子论的効果とクォークの相対论的运动です。前者はクォーク物质への変化を駆动し、それを通じてクォークの相対论的圧力が开放され、物质を硬くし、中性子星が重力崩壊するのを防ぐのです。
本研究で导入した理论は、今后予定されている重力波観测などの天体観测にとって重要なだけではなく、闯-笔础搁颁で行われている原子核物理の実験に新しい动机を与えると期待されます。
本研究成果は2024年3月11日(米国東部時間)に米国物理学会が発行するPhysical Review Letters(電子版)に掲載されました。
図1. バリオン密度を上げるにつれて原子核、核物質、クロスオーバー、クォーク物質へと変化していく様子。
【用语解説】
注1. クォーク:クォークは、原子核や核子(陽子?中性子)は構成する素粒子であり、3種類の『色』電荷により区別されます。『白色』電荷を持つ複合クォーク粒子(ハドロン)のみが実験の最終状態として観測可能です。しかしハドロンが相互に重なり合うような超高密度物質においては、クォークが開放されクォーク物質を作ると考えられています。
注2. 圧縮に伴う物質の激しい硬化:物質を圧縮すると内部のエネルギー密度と圧力の両方が大きくなります。硬い物質では、圧力の上昇の割合が大きく、なかなか圧縮できません。
注3. ハ?ウリ原理、またはパウリの排他律:素粒子はスピンと呼ばれる各々固有の角運動量を持っています。陽子?中性子、電子、クォークなどの粒子はスピン 1/2 を持ち、フェルミオンと呼ばれます。2 つの同種類のフェルミ粒子は同し?量子状態をとることができません。これをハ?ウリの排他律と呼ひ?ます。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院理学研究科物理学専攻
准教授 古城 徹(こじょう とおる)
TEL: 022-795-5582
Email: toru.kojo.b1*tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)
(报道に関すること)
东北大学大学院理学研究科
広报?アウトリーチ支援室
TEL: 022-795-6708
Email: sci-pr*mail.sci.tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)