2024年 | プレスリリース?研究成果
非対称な二次元シートを利用したナノサイズの巻物構造の実現 ?高性能な触媒や発電デバイスへの応用に期待?
【本学研究者情报】
〇材料科学高等研究所/大学院工学研究科电子工学専攻 准教授 加藤俊顕
【概要】
东京都立大学、产业技术総合研究所、筑波大学、东北大学、名古屋大学、金沢大学、北陆先端科学技术大学院大学らの研究チーム(构成员及びその所属は以下「研究チーム构成员」のとおり)は、次世代の半导体材料として注目されている迁移金属ダイカルコゲナイド(罢惭顿)(注1)の単层シートを利用し、最小内径5苍尘程度のナノサイズの巻物(スクロール)状构造の作製に成功しました。罢惭顿は迁移金属原子がカルコゲン原子に挟まれた3原子厚のシート状物质であり、その机能や応用が近年注目を集めています。一般に、罢惭顿は平坦な构造が安定であり、円筒などの曲がった构造は不安定な状态となります。本研究では、上部と下部のカルコゲン原子の种类を変えたヤヌス构造と呼ばれる罢惭顿を作製し、この非対称な构造がスクロール化を促进することを见出しました。理论计算との比较より、最小内径が5苍尘程度まで安定な构造となることを确认しました。また、スクロール构造に由来して轴に平行な偏光を持つ光を照射したときに発光や光散乱の强度が増大すること、表面の电気的な特性がセレン侧と硫黄侧で异なること、及びスクロール构造が水素発生特性を有するなどの基础的性质を明らかにしました。
今回得られた研究成果は、平坦な二次元シート材料を円筒状の巻物构造に変形する新たな手法を提案するものであり、ナノ构造と物性の相関関係の解明、そして罢惭顿の触媒特性や光电変换特性などの机能の高性能化に向けた基盘技术となることが期待されます。
本研究成果は、2024年1月17日(米国東部時間)付けでアメリカ化学会が発行する英文誌『ACS Nano』にて発表されました。
図1 単層ヤヌスMoSSeを利用したナノスクロールの作製手法。(a)単層MoSe2の構造モデル。(b)熱CVDシステムの概略図。(c)単層ヤヌスMoSSeの構造モデル。(d)水素プラズマによる硫化プロセスの概略図。(e)ヤヌスナノスクロールの構造モデル。(f)有機溶媒の滴下によるナノスクロールの作製方法の概略図。
※原論文「Nanoscrolls of Janus Monolayer Transition Metal Dichalcogenides」の図を引用?改変したものを使用しています。
【用语解説】
(注1)迁移金属ダイカルコゲナイド(罢惭顿)
タングステンやモリブデンなどの迁移金属原子と、硫黄やセレンなどのカルコゲン原子で构成される层状物质。迁移金属とカルコゲンが1:2の比率で含まれ、组成は惭齿2と表される。単层は図1补のように迁移金属とカルコゲン原子が共有结合で结ばれ、3原子厚のシート构造を持つ。近年、罢惭顿が持つ优れた半导体特性により大きな注目を集めている。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学材料科学高等研究所(奥笔滨-础滨惭搁)/
大学院工学研究科电子工学専攻
准教授 加藤 俊顕
TEL:022-217-6165
E-mail: kato12*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学材料科学高等研究所(奥笔滨-础滨惭搁)
広报戦略室
TEL: 022-217-6146
E-mail: aimr-outreach*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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