2024年 | プレスリリース?研究成果
迷走神経は情動を形成するための脳活動と連動する ―治療抵抗性のうつ病などに対する新規治療法開発への貢献に期待―
【本学研究者情报】
〇大学院薬学研究科 薬理学分野
教授 佐々木拓哉
【発表のポイント】
- 内臓の情报を脳へ伝达する迷走神経は、前头前皮质や扁桃体の脳波パターンと连动して、正常な情动の形成に関与することを示しました。
- このような生理活动は、精神的ストレスを负荷すると减弱し、迷走神経を慢性的に刺激すると回復しました。
- 迷走神経と脳の连动が、ストレスやこころの状态を理解するために重要であることが示され、より正确な精神疾患に対する治疗法の考案が期待されます。
【概要】
长い间、情动は脳によってつくられると考えられてきました。しかし最近の研究では、情动は脳だけでなく、様々な内臓の状态にも影响を受けることがわかっています。中でも、身体を走行する迷走神経が重要であると考えられますが、その详细な生理メカニズムは不明でした。
东北大学大学院薬学研究科の佐々木拓哉教授と、东京大学大学院薬学系研究科の池谷裕二教授らの研究グループは、マウスにおいて、迷走神経と、情动に重要な脳の前头前皮质および扁桃体の活动がどのように関连するか解析しました。健常なマウスでは、迷走神経の活动に対応して、不安の増减と共に変动するような前头前皮质と扁桃体で见られる脳波パターンの强弱が明确に连动することがわかりました。しかし、精神的なストレスを负荷してうつ様状态になったマウスでは、このような连动が観察されなくなりました。こうした病态生理変化は、迷走神経の电気刺激により、回復することが确认されました。
本研究成果は、私たちのこころの状態を正確に理解するために、脳だけでなく、迷走神経に着目することが重要であることを示唆します。このような考え方は、臨床研究において最近着目されている迷走神経刺激の治療法についても、新しい脳メカニズムを考察する契機となります。この成果は、2024年1月9日(火)午後6時(日本時間) に科学誌Nature Communicationsに掲載されました。
図1.本研究成果の概要図
健常マウスでは、前頭前皮質の20-30 Hz帯の脳波の増減が、迷走神経活動と連動する。このようなマウスでは、不安が高まるような環境で、安静な行動の状態を保つことができる。しかし精神的ストレスを負荷したうつ様マウスでは、このような迷走神経と脳の連動が減弱し、安静状態を保てなくなる(赤矢印、右側)。うつ様マウスの迷走神経を慢性的に電気刺激すると、健常マウスと同じような生理活動と安静状態に回復する(青矢印、左側)。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院薬学研究科
教授 佐々木拓哉
罢贰尝 022-795-5503
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(报道に関すること)
东北大学大学院薬学研究科
総务係
罢贰尝 022-795-6801
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