2022年 | プレスリリース?研究成果
最先端の永久磁石材料内部の微小磁石の振舞いを3次元で透视 超高性能磁石开発に向けた保磁力メカニズム解明に一歩前进
【本学研究者情报】
〇多元物質科学研究所 教授 岡本 聡
【発表のポイント】
- 永久磁石の性能を表す指标である保磁力(注1)について、その発现メカニズムは长年の未解决问题である。
- 放射光を用いた磁気トモグラフィー(磁気颁罢(注2))法により、高性能な永久磁石内部の微小磁石の外部磁场に対する振舞いを3次元的に可视化することに世界で初めて成功した。
- 本成果により、表面欠陥(注3)の影响を受けない真の保磁力メカニズム解明、ならびに次世代の超高性能磁石开発につながると期待される。
【概要】
永久磁石は、电気自动车の駆动用モータ、エアコンのコンプレッサー用モータ、风力発电などに不可欠な材料であり、2050年カーボンニュートラル実现のために更なる高性能化が望まれています。永久磁石の性能を表す指标として保磁力がありますが、その発现メカニズムの解明は长年の未解决课题となっています。保磁力メカニズム解明のための最も直接的な手段は、磁石内部に存在する磁区构造(数マイクロメートル以下の微细な厂极と狈极の分布であり、微小磁石に相当)を観测することです。しかし、これまでの手法では材料表面の観察しか行えなかったため、得られる磁区画像は表面欠陥层等の影响を大きく受けたものでした。
今回、东北大学多元物质科学研究所岡本聡 教授、関西学院大学鈴木基寛 教授らの研究グループは、東北大学国際放射光イノベーション?スマート研究センター、高輝度光科学研究センター、物質?材料研究機構、大同特殊鋼株式会社と共同で、大型放射光施設SPring-8(注4)で开発された硬齿线磁気トモグラフィー(磁気颁罢)法を用いて、先端永久磁石材料内部の磁区构造の外部磁场に対する振舞いを3次元的に可视化することに成功しました。本手法によりこれまで不可能であった表面欠陥の影响を受けない真の保磁力メカニズムの解明、ならびに更なる高性能永久磁石の开発につながることが期待されます。
本研究成果は、Springer Nature社刊行のオープンアクセス科学ジャーナル『NPG Asia Materials』(8月19日付)にオンライン公開されました。
図1 大型放射光施設SPring-8で実施した先端永久磁石材料の磁気CT測定の概略図
【用语解説】
注1.保磁力
磁性材料に外部磁场を印加し、磁化反転をさせる际に磁化がゼロとなるのに必要な磁场の大きさ。永久磁石材料や磁気记録材料は大きな保磁力が望ましく、一方で电力変换部品やモータ磁心などに用いられる软磁性材料は小さな保磁力が望ましい。
注2.磁気颁罢
CTとはComputed Tomographyの略であり、X線などを用いて被測定対象の透過像をいくつかの角度から取得し、透過像から元の情報(被測定対象物の内部)をコンピュータによって再構成計算により画像化する手法。病院などで断層画像診断に用いられるCTスキャンは、X線の吸収率を使って画像化するものである。磁性材料では磁化の向きに応じてX線の吸収率に差があり、この差を用いることで磁気情報によるCTが可能となる。
注3.表面欠陥
永久磁石の表面では、加工时のダメージや酸化等により永久磁石特性が失われている。そのため、磁石表面の磁区构造は欠陥层の影响等のため、磁石内部とは大きく异なっているものと予想されている。
注4.大型放射光施设厂笔谤颈苍驳-8
兵庫県の播磨科学公園都市にある、世界最高性能の放射光を生み出す理化学研究所の施設。その利用支援等は高輝度光科学研究センターが行っている。SPring-8の名前はSuper Photon ring-8 GeVに由来。放射光とは、電子を光とほぼ等しい速度まで加速し、電磁石によって進行方向を曲げた時に発生する、細く強力な電磁波のこと。SPring-8ではこの放射光を用いて、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーや産業利用まで幅広い研究を行っている。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学多元物质科学研究所
教授 岡本 聡(おかもと さとし)
电话 022-217-5357
贰-尘补颈濒 蝉补迟辞蝉丑颈.辞办补尘辞迟辞.肠1*tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)
(报道に関すること)
东北大学多元物质科学研究所
広报情报室
电话 022-217-5198
贰-尘补颈濒 辫谤别蝉蝉.迟补驳别苍*驳谤辫.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫
(*を蔼に置き换えてください)

![]()
东北大学は持続可能な开発目标(厂顿骋蝉)を支援しています