2019年 | プレスリリース?研究成果
フラストレート磁性体の量子相転移の圧力?磁场制御を実现 叁角格子反强磁性体の新しい量子相の発见
【発表のポイント】
- 叁角格子反强磁性体でスピンが最小のS = 1/2の系においては、量子揺らぎ*1と几何学的フラストレーション*2により、多数の安定状态をもつことが、理论的に予想されてきた。
- この予想を検証するために、高圧力をモデル物质に加えて歪ませることで、安定状态を决定する磁気相互作用を精密に制御し、さらに强い磁场を加えることで量子ゆらぎを変调させたところ、复数の量子相転移*3を発见した。
- 2ギガパスカルの高圧と25テスラの强磁场、电子スピン共鸣*4を组み合わせることにより、新量子相を研究する手法が确立し、様々な系への応用が期待される。
【概要】
东北大学金属材料研究所付属强磁场超伝导材料研究センターでは、ドイツHelmholtz-Zentrum Dresden-RossendorfのS. A. Zvyagin研究員、米国National High Magnetic Field LaboratoryのD. Graf研究員、神戸大学研究基盤センターの櫻井敬博助教、大阪府立大学理学系研究科の小野俊雄准教授、東京工業大学理学院の田中秀数教授らとの国際共同研究において、圧力によってスピンS = 1/2三角格子反強磁性体Cs2CuCl4の結晶を歪ませることで、交換相互作用を精密にコントロールし、25テスラまでの強磁場下で電子スピン共鳴(ESR)という手法で調べることで、逐次的に現れる複数の新たな磁気相を発見しました。
三角格子反強磁性体では、全ての磁気相互作用を満足させる安定状態が存在しない幾何学的なフラストレーションと呼ばれる状態を持ち、多数の状態がせめぎ合っていることが知られており、小さな刺激で状態が劇的に変わることが予想されていました。特に、磁気の単位であるスピンが最小の1/2を取る場合は、量子揺らぎが大きく、この効果が増幅されます。しかし、これまで、その予想に対する系統的な実験による検証は殆ど行われていませんでした。本研究では高圧力と強磁場の2つの物質を制御するパラメータを組み合わせて変化させることで、三角格子反強磁性体に複数の逐次的な量子相転移を発現させることに成功しました。本研究成果は、2019年3月6日付けで英オンライン科学誌「Nature Communications」にオンライン掲載されました。
【専门用语解説(注釈や补足説明など)】
※1 量子揺らぎ:
量子力学的な不确定性関係に由来して、スピンが古典的なベクトルと考えた场合の安定构造から揺らぐ効果。フラストレーションを持つ系では量子揺らぎが特に大きくなることが知られています。
※2 几何学的フラストレーション:
叁角形の各顶点に位置したスピン间に反强磁性的相互作用が働く场合、全ての最近接スピン対を反平行に配置することができないため、安定な状态に落ち着くことができません。これを几何学的フラストレーションと呼びます。
※3 量子相転移:
固?液体间の相転移のような通常の温度変化によるものとは异なり、絶対零度で磁场、圧力、化学组成の変化などによって起こる相転移で量子揺らぎによって支配されます。
※4 电子スピン共鸣(贰厂搁):
周波数一定の电磁波を物质に照射しながら静磁场を扫印すると、物质の磁気的なエネルギー準位の差と电磁波のエネルギーが等しくなる磁场で电磁波の共鸣吸収が生じる现象。この测定によって交换相互作用の精密な见积もりが可能になります。今回、贰厂搁测定用に特别に开発された电磁波が透过できるジルコニアをピストンに用いた圧力セルを用い、これと25テスラ无冷媒型超伝导磁石を组み合わせることで、颁蝉2颁耻颁濒4の高圧强磁场下での交换相互作用の决定に成功しました。
図1. 三角格子に歪みを生じさせてフラストレーションを制御する高圧力と量子揺らぎを制御する強磁場を組み合わせて新たな量子相転移を発見し、電子スピン共鳴によって歪みによる交換相互作用の変化を精密に決定した。右は実験から得られた温度?圧力相図と交換相互作用の変化率。
问い合わせ先
<研究内容に関して>
东北大学金属材料研究所
付属强磁场超伝导材料研究センター
担当: 木村 尚次郎
电话: 022-215-2154
贰-尘补颈濒:蝉丑办颈尘耻谤补*颈尘谤.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
<报道に関して>
东北大学金属材料研究所
情报企画室広报班
担当: 冨松 美沙
电话: 022-215-2144
贰-尘补颈濒:辫谤辞-补诲尘*颈尘谤.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)