2019年 | プレスリリース?研究成果
2次元物质で高効率の热电変换を実现-セレン化鉄の极薄膜化により室温で热电性能が増大-
理化学研究所(理研)创発物性科学研究センター创発デバイス研究チームの清水直研究员(研究当时)、岩佐义宏チームリーダー(东京大学大学院工学系研究科教授)、东北大学金属材料研究所の塚﨑敦教授らの共同研究グループは、鉄系高温超伝导体[1]のセレン化鉄(贵别厂别)を极薄膜化することで、热电効果(ゼーべック効果)[2]が飞跃的に上昇することを発见しました。
本研究成果は、高度に制御されたナノ物质が、热电変换材料として高い可能性を持つことを明确に示すものです。
物质の両端に温度差をつけると、その温度差に比例する电圧が発生する现象を热电効果といいます。热电効果を利用することで、排热から电気エネルギーを取り出す热电発电が可能となります。ナノスケールの世界では、物质の机能性の役割を担う电子の振る舞いが通常の物质での振る舞いとは着しく异なることから、热电効果が増大すると期待されています。
今回、共同研究グループは、电気化学的手法によって贵别厂别の极薄膜を作製し、その热电効果の膜厚依存性を测定しました。その结果、热电性能を示すゼーペック係数が膜厚の减少とともに急増し、1ナノメートル(苍尘、1苍尘は10亿分の1メートル)に迫る単层レベル(2次元物质)では厚膜时の数百倍に、また取り出せる电力値の指标となる热电出力因子は约10万倍に増大することが分かりました。さらに、室温における出力因子はこれまで知られているどの热电物质よりも大きく、低温になるにつれてさらに上昇することも分かりました。
本研究成果は、英国のオンライン学术雑誌『Nature Communications』(2月18日号)に掲载されました。
図 贵别厂别のナノ极薄膜とその他の物质の热电出力因子の温度依存性の比较
补足説明
[1] 鉄系高温超伝導体
鉄とニクトゲン(もしくはカルコゲン)で构成される二次元レイヤーを基本构造に持つ、一连の超伝导体の総称。2008年2月に东京工业大学の细野秀雄教授により尝补贵别础蝉翱1-虫贵虫が発见されたのを契机に、研究が世界中で爆発的に展开され、次々と新型鉄系高温超伝导体が発见された。现在、常圧では铜酸化物超高温伝导体に次ぐ高い超伝导転移温度を持つ。
[2] 熱電効果(ゼーベック効果) 熱電効果の一つであるゼーベック効果は、物質の両端に温度差をつけた場合,その温度差に比例する電圧が発生する現象である。温度測定によく用いられる熱電対は、この効果を利用したものである。熱電効果を利用することで廃熱から電気エネルギーを取り出すことが可能となるので、IoT時代におけるセンサネットワークの自立型電源などへの利用が期待される。またゼーベック効果の逆効果であるペルチェ効果は、電流を流すことで吸放熱を起こすことができるため、パソコンのCPUの冷却やワインセラー、またアウトドア用の保冷庫に応用されている。
问い合わせ先
○研究に関すること
東北大学金属材料研究所 低温物理学研究部門 教授
塚﨑 敦
Tel: 022-215-2085
E-mail: tsukazaki*imr.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)
○报道に関すること
東北大学金属材料研究所 情報企画室広報班
冨松 美沙
Tel:022-215-2144
E-mail: pro-adm*imr.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)