2019年 | プレスリリース?研究成果
ゲノム情報から侵略的外来種を予測 ~生態系被害防止への応用に期待~
【発表のポイント】
- 侵略的外来种による生态系の破壊が世界中で问题となっており、侵略种の拡散を防ぐことの重要性が高まっています。
- 外来种が原产地外で生息域を拡大するまで、その生物が持つ侵略性の高さを把握することはこれまで困难でした。また、外来种のどのような遗伝的性质が新规环境での适応を可能としているのかは不明でした。
- 本研究では、ヒアリなどの侵略的外来种を含む34种の动物を対象に比较ゲノム解析を行い、遗伝情报に基づいた侵略性の高さの予测に成功し、外来种が新规环境へ适応进化可能にする遗伝的基盘を提示しました。
- この革新的なアプローチは、保全生物学の分野への応用が期待されます。
【概要】
东北大学大学院生命科学研究科の牧野能士教授と河田雅圭教授は、侵略的外来種のゲノム中に重复遗伝子(注1)が多く含まれていることを発見しました。本研究は、ゲノム中に重复遗伝子の多さが、新規環境での適応能力の高さに関与することを初めて示しました。この研究は、侵略的外来種が持つ環境適応力の高さをゲノム情報から予測可能であることを示す重要な報告であり、保全生物学分野への応用が期待されます。本研究結果は、2月27日付のMolecular Ecology誌(電子版)に掲載されます。
【用语説明】
(注1)重复遗伝子: ゲノム上で重複(コピー)が起きた遺伝子。遺伝子の重複により、2つになった遺伝子には変異が蓄積しやすくなります。変異により今までになかった新しい遺伝子機能が生み出される可能性が高まります。このように、遺伝子の重複は遺伝的な多様性や新規性を生み出すメカニズムとして注目されています。
図1. 重复遗伝子含有率、散布体サイズ、生物分類(侵略的外来種/普通種)の関係。重复遗伝子含有率と散布体サイズには強い負の相関が観察されました。侵略的外来種(●)は図中右上に偏って分布しており、同程度の散布体サイズの生物種の中で重复遗伝子含有率が高いことが分かりました(ただし、現在も食用として流通しているカキではそのような傾向は観察されませんでした)。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院生命科学研究科
担当 牧野 能士 (まきの たかし)
電話番号: 022-795-5585
Eメール: tamakino*tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)
(报道に関すること)
东北大学大学院生命科学研究科広報室
担当 高橋 さやか (たかはし さやか)
電話番号: 022-217-6193
Eメール: lifsci-pr*grp.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)