2019年 | プレスリリース?研究成果
スリランカ沿岸部に記録された7,000年間のインド洋大津波の痕跡の発見 -防災?減災に活用される高精度化学分析による研究-
【発表のポイント】
- 20万人以上の犠牲者が出た2004年のインド洋大津波の被害地のひとつであるスリランカで过去の津波の痕跡を復元した。
- 8,000年间に8回以上の津波イベントを特定した。
- 高精度放射性炭素年代测定法による津波の痕跡の新しい特定法を提唱したことは、沿岸地域での将来の减灾计画を策定する上で重要な成果となる。
【発表概要】
东京大学大気海洋研究所附属高解像度环境解析研究センターの横山祐典教授および东北大学灾害科学国际研究所の后藤和久准教授、大阪市立大学大学院理学研究科の原口强准教授らの研究グループは、国连国际防灾戦略事务局(鲍狈滨厂顿搁、注1)との协力や科学研究费补助金による津波研究の一环として、2004年12月26日に起きたスマトラ冲地震に伴うインド洋大津波の大きな被害を受けたスリランカ南东部沿岸の堆积物掘削を行いました。加速器质量分析装置(注2)を用いた详细な年代决定により、堆积物が过去约8,000年间の古环境记録を保持していることがわかりました。また、同じ地域で掘削を行ったアメリカのグループの研究结果とも、极めて整合的な年代を示し、少なくとも8回の津波の记録が残されていることが明らかになりました。さらに、2种类の试料を用いた年代分析を行うことで、未知の津波イベント(注3)の検出方法を新しく提唱することに成功しました。
本研究は、过去の津波や高波灾害の実态を明らかにし、沿岸地域での将来の减灾计画を策定する上で重要な成果となるものです。
【用语解説】
注1:国连国际防灾戦略事务局(鲍狈滨厂顿搁)
各国政府や防灾関连机関とともに防灾における国际协力をさらに推进することを目的として设立された机関。驻日事务所は神戸にオフィスがある。
注2:加速器质量分析装置
极微量の炭素同位体を分析する装置。ほとんどの同位体が12であるのに対し、放射性である14の同位体は1兆分の1以下と极めて仅かな存在量であるため、炭素をイオン化して加速して分析する必要がある。
注3:津波イベント
地层に记録された地质学的事件のことをイベントと呼ぶ。その地质学的イベントのうち、津波によるもののこと。
図1 スリランカの位置と2004年12月のスマトラ冲地震の震源地
问い合わせ先
东北大学灾害科学国际研究所
灾害リスク研究部门 准教授 后藤 和久
mail: goto*irides.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
tel: 022-752-2049(広報室)