2018年 | プレスリリース?研究成果
マルチフェロイクス材料における電流誘起磁化反転を実現 -低消費電力エレクトロニクスへの新原理を構築-
理化学研究所(理研)创発物性科学研究センター强相関量子伝导研究チームの吉见龙太郎基础科学特别研究员、十仓好纪チームリーダー(东京大学大学院工学系研究科教授)、安田宪司客员研究员(マサチューセッツ工科大学ポストドクトラルアソシエイト)、强相関界面研究グループの川﨑雅司グループディレクター(东京大学大学院工学系研究科教授)、东北大学金属材料研究所の塚﨑敦教授らの共同研究グループ※は、マルチフェロイクス[1]材料において、电流を流すことで磁化[2]が反転する现象を観测しました。
本研究成果は、电流により磁化を制御する手法の新原理を実証したものです。今后、电流で磁気情报を书き换える低消费电力のメモリデバイスなどへの応用が期待できます。
通常、エレクトロニクスにおける磁化の制御には外部から磁场を加える方法が用いられますが、近年、省电力化などの観点から、电流や电场を利用する磁化[2]の制御方法が模索されています。特に、电流からスピン流[2]を生成するラシュバ?エデルシュタイン効果[3]を用いた磁化の制御が注目されていますが、强诱电体[4]ではまだ実现していませんでした。
今回、共同研究グループは、強誘電性を持つ半導体のGeTe(Ge:ゲルマニウム、Te:テルル)に磁性元素のMn(マンガン)を添加したマルチフェロイクス材料「(Ge,Mn)Te」にパルス電流を加えて、磁化が反転する现象を観测しました。さらに、この磁化の反転効率は試料の正孔[5]浓度を増やすことで増大することが分かりました。
本研究は、米国のオンライン科学雑誌『Science Advances』(12月7日付け:日本時間12月8日)に掲載されます。
図 マルチフェロイクス材料において、电流を流すことで磁化が反転する現象のイメージ
[1] マルチフェロイクス
强磁性体と强诱电性の性质を併せ持つ物质。
[2] 磁化、スピン流、強磁性
电子の磁石としての性质(地球の自転に似た电子の角运动量)のことをスピンといい、结晶全体で合计した角运动量を磁化と呼ぶ。外部から磁场を加えなくても自発的に磁化の向きがそろう性质を强磁性という。电子の电荷の流れである电流に対して、スピンの流れをスピン流と呼ぶ。
[3] ラシュバ?エデルシュタイン効果
通常の物质では、物质内を流れる电子が持つスピンはバラバラであらゆる方向を向いている。しかし、电気的な极性を持つ材料では、电子が流れる向きとその电子が持つスピンの向きは直角に固定されるという性质を持つ。このような材料に电流を流すことで、特定の方向を向いたスピン流を取り出すのがラシュバ?エデルシュタイン効果である。
[4] 強誘電体
外部から电场を加えると、结晶内部に正と负の电荷の分布にずれが生じる。これを诱电分极と呼ぶが、外部から电场を加えなくても、结晶内部に自発的に诱电分极を生じる物质を强诱电体という。
[5] 正孔
半导体中では、マイナスの电荷を持つ电子またはプラスの电荷を持つ正孔(ホール)が动くことで电流が流れる。半导体には、电子を输送する苍型と正孔を输送する辫型があるが、本研究で用いたマルチフェロイクス材料は辫型半导体で、内部に流れているのは正孔である。
问い合わせ先
○研究に関すること
東北大学金属材料研究所 低温物理学研究部門 教授
塚﨑 敦
Tel: 022-215-2085
E-mail: tsukazaki*imr.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)
○报道に関すること
東北大学金属材料研究所 情報企画室広報班
冨松 美沙
Tel:022-215-2144
E-mail: pro-adm*imr.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)