2018年 | プレスリリース?研究成果
膨张させるとスピン配列がねじれる磁石の発见
【発表のポイント】
- 元素置换によって膨张させると、スピンの空间配列にらせん状のねじれが生じるコバルト酸化物を発见しました。
- 超高圧下での酸化処理を行うことで、らせん磁性(注1)に必要なコバルト?酸素间の强い结合を保ちつつ、コバルト?酸素结合距离を増大させることに成功しました。
- 実験と理论计算を组み合わせることで、コバルト?酸素间の结合长を1%程度広げるだけで强磁性的なスピン配列がらせん状の配列へと変化することを明らかにしました。この成果は、圧力によるスピンの制御や圧力センサーへの応用展开につながることが期待されます。
【発表概要】
スピンがらせん状に配列したらせん磁性体は、スピンのねじれ方を情报として活用した新たなスピントロニクス材料(注2)となることが期待されている物质群です。ただし、このようならせん磁性を示す物质は非常に限られており、特にスピントロニクス材料の候补として古くから研究されてきたペロブスカイト(注3)型迁移金属酸化物での报告例は希でした。
今回、东京大学大学院工学系研究科の石渡晋太郎准教授(研究当时:闯厂罢さきがけ研究者兼任)と大阪大学大学院理学研究科の酒井英明准教授(闯厂罢さきがけ研究者兼任、研究当时:东京大学大学院工学系研究科 助教)らの研究グループは、超高圧酸化処理を行うことでコバルトと酸素の间に强い共有结合が形成されたペロブスカイト型コバルト酸化物の大型単结晶を育成することに成功し、コバルト?酸素间の距离をわずか1%程度増大させるだけで、室温强磁性状态がらせん磁性状态へと変化することを明らかにしました。
本研究成果は、新たな酸化物らせん磁性体开発のための设计指针をもたらすものであると同时に、新规な圧力センサー材料への応用展开が期待されます。
【用语解説】
(注1)らせん磁性:结晶内のある特定の轴方向に进んだときに、その轴の周りでスピンの向きが一定の角度で回転するような磁気构造によって特徴づけられる磁性。
(注2)スピントロニクス材料:电子のもつ电荷の自由度だけでなく、スピンの自由度を情报処理や外场応答に活用した电子材料。従来の半导体エレクトロニクスと比べて消费电力が小さくまた高い机能性を有することが期待される。
(注3)ペロブスカイト:もともと颁补罢颈翱3の鉱物名であり、この构造をペロブスカイト型构造と呼ぶ。
図1: Sr1-xBaxCoO3の结晶构造と元素置换に伴う膨张?圧缩による磁性変化の概略図。
问い合わせ先
東北大学大学院理学研究科 広報?アウトリーチ支援室
罢贰尝:022-795-5572、022-795-6708
E-mail:sci-pr*mail.sci.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)