2018年 | プレスリリース?研究成果
プラズマ推進機を用いたスペースデブリ除去法の原理実証に成功 ~無電極プラズマ推進機からの双方向プラズマ放出~
【発表のポイント】
- 宇宙ゴミ(スペースデブリ)の除去を実现可能な无电极プラズマ推进机の动作を室内実験により実証
- 通常は2台の推进机が必要とされるデブリ除去动作を、1台の推进机で実现可能
- 1台の推进机で、卫星加速?减速?デブリ除去の全ての动作を実现可能
- 无电极プラズマ推进机により大电力?长期间动作の実现が期待できる
【概要】
東北大学 大学院工学研究科 電気エネルギーシステム専攻 高橋和貴准教授らと、オーストラリア国立大学 Christine Charles教授 Rod W Boswell教授らの研究グループは、当該グループがこれまでに開発を進めてきた無電極プラズマ推進機 (ヘリコンプラズマスラスタ[参考文献1])を用いて、1台の推進機のみを用いたスペースデブリ除去法の室内原理実証実験に成功しました。
地球周回轨道上には、人类が宇宙开発を开始してから50年以上にわたって宇宙空间に放出してきた宇宙机や部品が、多数の宇宙ゴミ(スペースデブリ)となって高速で周回しています。これらのスペースデブリは年々増え続けるとともに7办尘/蝉を超える高速で运动しているため、人工卫星や宇宙ステーションに衝突すると甚大な被害をもたらす危険性があるとされています。したがって、スペースデブリを地球周回轨道から除去する技术の早急な开発が必要になっており、各国で様々な手法の提案?开発が进められています。
プラズマ流をデブリへ照射し减速させることで周回高度を下げ、最终的に大気圏へと突入させることで燃焼し、デブリ除去が可能になると期待されます。一方で、プラズマ流をデブリに向けて喷射した场合には、推进机はデブリとは逆方向に加速されるため、デブリとの距离を一定に保つことが不可能になります。そこでデブリとは逆方向へとプラズマを喷射して、卫星に働く力をキャンセルする必要があります。また、これまでに提案されてきたイオンエンジンを用いた手法では、エンジンを2台搭载する必要があり、また重さ数トンのデブリを除去するためには、数办奥级の大电力推进机を搭载する必要があり、耐久性などの改善等が必要となります。
今回実証された手法では、長寿命?大電力プラズマ推進機として期待される無電極プラズマ推進機 (ヘリコンプラズマスラスタ) からの双方向プラズマ放出を実現?制御することで、図1(a)に示すデブリ除去動作が1台の推進機で可能であることを実証しました [図1(b)]。室内実験において、推進機に働く推力とデブリを模擬した物体に加わる力を同時に計測し、実際に推力がゼロの状態を維持しながらデブリ減速が可能であることを示しました[図1(c) debris removal mode]。また,外部磁場配位や燃料導入法によって推進機の加速や減速 [図1(c) thruster acceleration and deceleration modes] が可能であることも同時に実証され、デブリ除去衛星に必要な加速?減速?デブリ除去の全ての動作モードを実現可能であることを明らかにしました。
例えば、重さ数トンのデブリを100日程度で除去するためには,电力数办奥で数10尘狈の推力が発生可能な推进机を搭载する必要があります。今回用いられた无电极プラズマ推进机では、これを満足しうる値が高桥准教授らの実験で得られていることからも摆参考文献2闭、スペースデブリ除去へ向けた技术として今后开発が进むことが期待されます。
本研究成果は、2018年9月26日(英国時間)にネイチャーパブリッシンググループの英国科学雑誌Scientific Reports(電子版)に掲載されました。
図1: (a) プラズマ推進機を用いたデブリ除去法の原理図.(b) 今回実証された双方向プラズマ噴射型の無電極プラズマ推進機概略図 (c) 室内実験での動作の様子.
问い合わせ先
&濒迟;研究内容&驳迟;
高桥和贵(タカハシカズノリ) 准教授
东北大学大学院工学研究科电気エネルギーシステム専攻
TEL:022-795-7064 E-mail:kazunori*ecei.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)
&濒迟;広报担当&驳迟;
东北大学大学院工学研究科情报広报室
TEL:022-795-5898 E-mail:eng-pr*eng.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)